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COLUMN住まいのコラム
ハウスメーカーと工務店どっちがいいの?
前回、発注形態の違いからハウスメーカー、工務店、設計事務所の違いを説明しました。
ハウスメーカーと工務店は設計施工一括発注方式で、支払い回数が少なく、連携が取れているのが特徴です。
設計事務所は分離発注方式で、設計と施工(工事)を別々の会社に契約するので支払い回数は多くなりますが、第三者として相互を公平に監理し合う特徴でした。
今回は、設計施工一括方式のハウスメーカーと工務店の違いについて解説します。
1.実は定義が無いハウスメーカーと工務店
ハウスメーカーと工務店の違いに、実は明確な定義がありません。
多くの場合、事業規模によって区別されています。
ハウスメーカーは全国規模、または複数の都道府県にまたがる大規模な住宅会社です。
工務店は1、2か所程度の都道府県で事業を行う、中小規模の住宅会社です。
〇〇ハウスや〇〇ホームだからハウスメーカーとは限りません。
また工務店という名前だからと言って、地域密着とは限らないので注意しましょう。
例えば東京ドームシティや東京ミッドタウンを建てた会社の名前は竹中工務店です。
日本以外にもアジア、ヨーロッパ、アメリカで仕事をしているけど、社名は工務店と名乗っています。
このようにハウスメーカーと工務店を判別するのが、事業規模が大切と理解してください。
2.ハウスメーカーの特徴
ここでは全国規模の大規模な住宅会社をハウスメーカーと定義します。
ハウスメーカーの特徴は、ブランド力のある商品として安定した質で、工務店よりも素早く手に入るけれども、少し割高になることです。
住宅という商品を購入するイメージです。
<特徴>
・研究開発により商品化されているので、選ぶ時間が短縮できる。反面、選べる仕様が限定的。
・仕様が規格化、工業化されているので質が安定している。
・規格化、工業化により、工期が工務店よりも1ヶ月程度短い。
・ブランド力による安心感があるが、その分コストが割高になる傾向。
・メーカー独自開発仕様で、メーカー以外で修理できない場合がある。
3.工務店の特徴
ハウスメーカーと比べて事業規模が小さく、1、2か所の都道府県で事業を行っているのが工務店です。
工務店は地域に根差して共につくり上げるイメージです。
そんな工務店ですが、実は種類がありそれぞれ特徴が異なります。
1.小規模な工務店
・事業規模が最も小さく、営業範囲が近隣の市区町村に限定されている。
・工務店が持つ地域密着型というイメージに最も近い。
・少数精鋭のため設計、営業、現場という役割分担が無い場合もある。
・常設展示場を持たず、広告宣伝が少なく、発見しにくい会社もある。
・代表の方針が明確に反映され、デザインや性能等に特化した会社が多い。
・間取りやデザインの自由度は高い。
2.フランチャイズ(FC)工務店
・本部が開発した工法や規格を採用し、加盟店として家づくりを行う工務店。
・ノウハウの蓄積や共有が全国規模で行われ、本部でより良くなるよう開発が行われる。
・広告宣伝は本部のデータを使用するため、どんな住まいになるかイメージしやすい。
・地域に根付いた工務店のノウハウと、本部の開発力で合理的な家づくりができる。
・本部の方針によっては、間取りやデザインに制限を受けることがある。
3.中堅ビルダー
・地域密着型だが、社員も着工棟数も多く、隣県に支店を出すような規模の工務店。
・宅地分譲地などにハウスメーカーと並んで、常設の展示場を持つ会社が多い。
・設計、営業、現場と役割分担が明確で、効率的な体制で家づくりに取り組む。
・広告宣伝や営業も積極的に行い、その地域では名前を耳にしやすい。
・自由な注文住宅だけではなく、コストをおさえた規格型商品も準備している会社もある。
・地域の大衆に合わせたデザインや仕様が多く、小規模な工務店のような個性はあまりない。
以上、工務店には3種類があります。
地域に密着はしていますが、その地域の大きさが異なり、また全国で培われたノウハウを取り入れた会社もあります。
傾向としては、小規模な工務店は個性的な会社が多く、合う合わないがはっきりしています。
逆にフランチャイズや中堅ビルダーはベーシックなものが多く、大衆に受け入れられやすいです。
これだけ個性豊かなので価格帯の比較は難しく、選んだ仕様によって変わります。
坪単価で比較するのではなく、予算と要望を明確に伝え、それで実現できるか相談するのが良いでしょう。
ハウスメーカー、工務店の違いを理解し、自分たちの要望を叶えてくれるパートナーを上手く見つけましょう。