COLUMN住まいのコラム

コロナウイルスが与えている住宅業界への影響

イエタッタ編集部
2020.03.13

新型コロナウイルスCOVID-19が、各所に影響を与えています。

意外に思うかもしれませんが、住宅業界も例外ではありません。

今回は、新型コロナウイルスが与える住宅業界への影響をまとめます。

 

 

1.住宅設備機器の納期遅延

最も大きな影響は、住宅設備機器(以下、住設)の納期遅延、出荷停止です。

住設とは、トイレ、ユニットバス、システムキッチン等のことを指します。

なぜ、住設に影響が出ているのか。

それは、部品の一部を海外の工場で生産しているからです。

工場は、中国にもあります。

しかも今回は、大手1社だけではなく、業界全体として海外工場に依存していたため、代替品も見当たらない状況です。

3月中旬までは出荷ができ、以降は見通しが立っていない状態のため、より影響が深刻化するのはこれからかもしれません。

 

 

2.次世代住宅ポイントの着工日の延期

増税対策として、次世代住宅ポイント制度があります。

住宅の性能に応じて、新築で最大35万ポイント、リフォームで最大30万ポイントが付与されます。

ポイントは家電や雑貨、食料品等の商品と交換可能です。

申請時期は、以下の表の通り契約日、着工日、引渡日の指定があります。

 

(表:次世代住宅ポイントHPより)

今回、コロナウイルスの影響により、着工日が6月30日まで延長されることになりました。

申請条件に住設が関係しているため、影響が出ています。

延長の大原則が、コロナウイルスの影響により着工できない場合の措置なので、新築ではなくリフォームへの影響が大きいでしょう。

 

 

3.確定申告の1ヶ月延長

住宅ローンを利用して住宅を取得した場合、住宅ローン控除(減税)を受けることができます。

給与所得者が控除を受けるには、初年度確定申告が必要です。

2年目以降は、年末調整で控除されるので、確定申告は必要ありません。

例年であれば、確定申告は3月中旬(2020年は3月16日)が申請期限です。

しかし、今年はコロナウイルスの影響で、4月16日まで受付期間が延長されました。

申請期間が延びるのはラッキーかもしれませんが、油断していると忘れてしまいます。

控除金額は、40万円またはローン残高の1%の小さい方が、10年間(増税後契約であれば13年間)で、大きな金額になるため、忘れずに申請しましょう。

 

 

4.一部イベントの中止

政府のイベント自粛要請を受け、住宅関連のイベントが中止されています。

住宅会社も、内見会をはじめとしたイベントを自粛中です。

自粛の理由を尋ねたところ、企業として政府の方針に従う理由だけではなく、完成内見会をさせていただく住まいで暮らすお施主様から、大勢の人が出入りする状況は避けてほしいという声もありました。

会社によっては、予約不要を完全予約制に切り替えて、来場者数を制限する形で対策をとっています。

全てが自粛になると経済が止まり、より大きな影響が出るかもしれません。

開催の可否、参加の有無は、企業や個人の判断にもよるので、それぞれの判断が必要です。

 

 

5.正しい情報を取得し焦らず慎重な判断を

日々の暮らしでは、SNSを始めとした様々な情報が流れています。

デマにより、トイレットペーパーやティッシュが売り切れ、首都圏ではお米が店頭から品薄になっているという報道を見かける。

このような状況では、得た情報をしっかりと調べることが必要です。

各自治体や厚生労働省のHPに、日々情報が更新されています。

定期的に確認し、正しい判断ができるよう備えておきましょう。

 

 

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