COLUMN住まいのコラム

引き算で決める、マイホームの予算計画

イエタッタ編集部
2020.01.10

「家づくりの予算を決めよう」という記事で、住宅ローンの借りれる金額と返せる金額が違うことを解説しました。

では実際に、予算イメージを掴んでみましょう。

その際、足し算ではなく引き算で考えるのがポイントです。

 

 

1.足し算は失敗のもと、成功のカギは引き算

普段の買い物で、総予算を考えずに欲しいものを次々と買い物かごに入れ、支払いの時にびっくりなんて経験はないでしょうか。

それがスーパーマーケットなら支払うことができますが、家づくりだったらどうでしょうか。

スーパーマーケットと単価が違い、支払いが難しくなることが想像できます。

最悪の状態は、気づいたころには取り返しがつかなくて、土地は買えたけど家が建たないなんてことも。

そのため総予算を先にイメージし、そこからの引き算で先に予算配分しておくのが最善の方法です。

 

 

2.総予算の目安は住宅ローン

「家づくりの予算を決めよう」という記事でもご紹介しましたが、総予算は住宅ローンで返せる金額を目安に考えます。

一般的には借りれる金額は返済比率30%返せる金額は25%以下となっています。

もちろん家計状況により、25%で大丈夫な家庭、20%に抑えておいた方がいい家庭と様々です。

まずは下記の表から、ご自身の目安を確認してみましょう。

(金利1.8%、35年、元利均等返済方式により試算)

この表の金額に加えて、自己資金や親の援助があれば、その金額を加えてみましょう。

それが総予算となります。

 

 

3.住宅は本体工事と付帯工事

家づくりの費用と聞くと坪単価をイメージします。

坪単価は各社の仕様によって様々なので、仕様の異なる会社同士を比較しては意味がありません。

坪単価は希望の会社で、どれぐらいの大きさが建てられるかの目安程度に考えておきましょう。

例えば坪単価60万円で、32坪の住まいを建てようと仮定します。

「60万円×32坪=1920万円」となりますが、1920万円では家は建ちません。

ここには外構や地盤補強、エアコン、カーテン等の付帯工事と言われるものが入っていないからです。

目安として、坪単価で表される部分が工事費全体の75%付帯工事が25%となっています。

「付帯工事費=1920万円/3=640万円」となります。

工事費は本体工事費と付帯工事費の足し算なので、合計2560万円です。

さらにこれは税別価格なので、消費税10%がかかり、2816万円が住宅会社と契約する金額になります。

坪単価で表さられる本体工事費以外に、付帯工事費がかかること。

さらにこれらは税別で表現されているので、消費税が別途かかることを覚えておきましょう。

 

 

4.諸費用と家具家電の購入費用を忘れずに

住宅の建設工事費の目安がわかりましたが、家づくりは他にも費用が必要です。

諸経費と家具家電の購入費用です。

諸経費とは建物を建てる際の申請手数料、登記費用、地鎮祭の玉串料、住宅ローンの申込み手数料、引越費用等のことを言います。

諸経費の目安は、工事費の5~10%となっています。

そして家が新しくなったら家具家電も慎重したいのが、マイホームをした人の心理だと思います。

家具家電も工事費の5~10%予算をみておくと、それなりに揃えることができます。

 

 

5.土地の費用は最後

今までの話の中で、土地の費用の話が出てきませんでした。

その理由は、土地の予算が一番決めにくいからです。

総予算は住宅ローンで、建設工事費、諸経費、家具家電購入費は希望する住宅会社の坪単価から試算できます。

しかし土地は常に情報が動いていて、1週間も経てば売れてしまっているということもよくあります。

そのため土地を決めてから、建物の計算をしては遅いのです。

希望の建物の仕様や大きさを決め、余った予算で建てれる土地を探すのが最近の家づくりの流れです。

一昔前は土地が豊富にあり、土地から建物への順番で決めることができました。

しかし今は土地がとにかく不足しているので、土地を見つける前にそれ以外の予算の目安を知っておくのがスムーズな家づくりのコツです。

ただし土地の予算の目安が全くないわけではありません。

1000万程度用意できれば、富山市内でもいくつかの候補の中から選べるはずです。

もちろん探せばもっと安い土地もあるので、選ぶのであればという目安でお考え下さい。

 

 

以上より、この公式を参考に予算計画を考えてみて下さい。

 

総予算-本体工事-付帯工事-消費税-諸費用-家具家電=土地の予算

 

総予算:住宅ローンで試算

本体工事:希望住宅会社の坪単価と規模

付帯工事:本体工事の3分の1

消費税 :工事費は税別表示なので別途必要

諸費用 :工事費の5~10%

家具家電:工事費の5~10%

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